おすすめ動画再生メディアプレイヤーランキング

動画再生に必要なメディアプレイヤー。
色々インストールして試してみた結果を記します。

メディアプレイヤーの歴史

Windows Media Player (WMP)

昔はメディアプレイヤーと言えば、
Windowsに標準搭載されていたことで、
Windows Media Playerを使ってた人が多かったと思います。

でも、Windows Media Playerは欠点も多く、
重かったり、使いにくかったりで、
代替ソフトの需要が高まりました。

Media Player Classic (MPC)

Windows Media Playerに似てはいますが、
軽くなったり、機能を追加したりして、
使い勝手が良くなったオープンソースのメディアプレイヤーです。

OS標準搭載ソフトで満足せずに、
良いソフトを探求するような人にとっては、
MPCは、とても愛されました。

そのMPCも、開発が鈍化していったり、
その果てには、開発停止してしまったので、
メディアプレイヤーの戦国時代が始まったのです。

メディアプレイヤーランキング

無料で使えるフリーソフトの中で、
使い勝手や使用感はもちろん、
軽さや、CPUの負担を減らすDXVAの効きなどでも判断しています。

再生テストはフリー公開されていた、
とても重いベンチマーク動画を使用しました。
通常の動画より何倍も負荷が掛かっています。

デコーダーが選択可能な場合、
全てで試して一番軽かったもので評価していますが、
最適なデコーダーは環境によって左右されます。

6位 mpv

対応OSWindows Vista/7/8/8.1/10、OS X、Linux、Android、FreeBSD
公式サイトダウンロード

非常に玄人向けのピュアメディアプレイヤーですね。
チョコレートだったら、カカオ90%みたいな濃い本格志向です。

そのため、GUI(見て操作する)を最初から考えておらず、
コマンドラインを入力する操作なので、
多くの人には取っつきにくいのではないでしょうか。

その分、開発する時にGUIの手間が省けるので、
再生部分だけに注力できることが、
開発者の拘りなのでしょう。

普通のメディアプレイヤーみたいなGUI対応は、
今後も予定にはありません。

余計な部分を削ぎ落として、
軽くて高品質な動画再生能力という意味では、
mpvが一番なのでしょうけど、
使いこなせる人は限られています。

5位 VLC media player

対応OSWindows XP/Vista/7/8/8.1/10、Linux、Mac OS X、Unix、iOS、Android
公式サイトダウンロード

対応OSも、対応コーデックも非常に多く、
様々な場面で使えます。

しかし、DXVAの効きが悪く、
今回試した全てのメディアプレイヤーの中で、
最もCPU使用率が高かったです。

典型的な広く浅くというタイプなので、
対応の広さを求める人向けです。

4位 PotPlayer

対応OSWindows XP/Vista/7/8/8.1/10
英語版配布のサイトダウンロード

The KMPlayerの開発が止まったため、
それを引き継いだ人が、独自に進化させました。

実は今回試した中では、再生動作や機能も素晴らしく、
DXVAの効き目もトップクラスに優秀で、
更にはYouTubeの外部再生プレイヤーとしても、
再生できる動画が多くて、使い勝手は最高に良かったです。

それなのに、なぜこの順位なのかというと、
まず起動した時に開発元へ何か通信しています。
アップデートの確認を切っても通信するので、
何か気持ち悪いですね。

あと、試したバージョン特有の問題なのかもしれませんが、
一部の設定変更するとエラーが出ます。

そのエラーによって特別何か不具合があるわけではなく、
普通に使えるのですが、開発者の技術不足を感じました。

メディアプレイヤーの性能としては、
メインで使いたいほどの出来ですが、
それ以外の部分で、信頼感がなくてアンインストールしました。

3位 MPC-HC (Media Player Classic - Home Cinema)

対応OSWindows XP SP3/Vista/7/8/8.1/10
公式サイトダウンロード

MPCの開発が進まなくなった頃に、
有志によって開発されたのがMPC-HCです。
オープンソースだと、世界の誰かが引き継げるのがいいですね。

MPC-HCは最も長い期間使っていたので、
メディアプレイヤー界の世界標準のイメージがあります。

軽さが一番の売りで、機能がそこそこ揃っていて、
特別不満なところはありません。

しかし、2017年に開発チームから、
開発終了のアナウンスがありました。

MPC-HCもオープンソースなので、
後継者が非公式ビルドを出しています。

2位 SMPlayer

対応OSWindows XP/2003/Vista/7/8/8.1/10、Linux
公式サイトダウンロード

対応コーデックは非常に多いです。
ほぼ全ての動画ファイルをそのまま再生できます。

再生エンジンをMPlayerとmpvから選べます。
機能も豊富で使い勝手は良いですが、
他と比べてみると、ややもっさり重い印象があります。

YouTubeの外部再生プレイヤーとしては、
再生できる動画が最も多かったのですが、
シーク(再生時間の移動)をすると、
動画が止まってしまう現象を確認しました。
今後、アップデートで直る可能性はあります。

1位 MPC-BE (Media Player Classic - Black Edition)

対応OSWindows Vista/7/8/8.1/10 (XPは1.4.6が最終版)
公式サイトダウンロード

MPC-HCの開発チームが意見の相違で分断して、
独立したのがMPC-BEです。

多くのスタッフがMPC-BEに移ったので、
MPC-HCが開発終了となったのも、
開発スタッフが足りなかったことが原因です。

MPC譲りの軽量な動作は健在で、
MPC-HCに足りなかった機能も追加されて、
非常に満足度の高いメディアプレイヤーです。

DXVAの効きがPotPlayerと同じトップタイを記録して、
重いベンチマーク動画でもグラフィックボードに処理を任せれば、
CPU使用率が1~3%くらいに抑えられました。

何気に気に入ってる機能は、
「音声のブースト」ですね。

動画によっては、元々の音量が小さすぎて、
音量のボリュームを最大にしても、
足らない場合があります。

そんな時は「音声のブースト」機能を使えば、
ボリュームの最大値よりも、もっと大きくなるので、
音量で困ることがありません。
小さくしたい時は、ボリュームのつまみを下げればいいので問題ありません。

YouTubeを見てる時に音量が小さいなと思ったら、
MPC-BEで再生すると、よく聞こえます。