Windows XPパソコンのHDD(ハードディスク)の容量が少なかったり
故障したりして、増設が必要になることもあります。
その時に、市販品のHDDを買って
そのままWindows XPでフォーマットしてしまうと
速度面で損することになるお話です。
現在のHDDはセクタの大きさが違う
XP時代と比べて、今のHDDはセクタの単位が異なります。
以前は512Bでしたが
Advanced Format Technology(AFT)以降の製品では
4KBになっています。
そのため、Windows XPでパーティションを作ってしまうと
セクタを中途半端に跨った位置から
パーティションが始まってしまいます。
XP時代のHDDなら問題ありませんが
AFT対応品の新しいHDDを増設する時は
速度アップのために気をつけたい要素になります。
Examdiskでフォーマットやパーティション作成をする
『よっしゅの館』さんで配布されてるExamdiskを使います。
このソフトでパーティションを作成すれば
自動的にパーティションの開始位置を合わせてくれるので
アライメントが調整されます。
Examdiskなら、何も難しいことなく簡単に調整できました。
パーティションを分割せずに
1つのまま使いたい場合も
パーティションの容量を最大に設定するだけです。
HDD・SSD・RamDiskのベンチマーク
- 古HDD(非AFT)
- 新HDD(AFT)
- 2.5インチSSD
- RamDisk(DDR2)
この4ドライブを使って
CrystalDiskMarkでベンチマークを計ってみました。
なお、HDDとSSDのインターフェイスは
マザーボードの仕様であるSATA2で接続されています。
Read(読み込み)速度[MB/s]
項目 | 古HDD | 新HDD | SSD | RamDisk |
---|---|---|---|---|
SEQ1M Q8T1 | 57.26 | 181.65 | 284.64 | 1237.60 |
SEQ1M Q1T1 | 53.70 | 139.48 | 276.46 | 1894.11 |
RND4K Q32T16 | エラー | エラー | 143.00 | 214.06 |
RND4K Q1T1 | 0.41 | 0.92 | 23.82 | 190.98 |
上2つのシーケンシャルリードは
大きな連続ファイルを読み込む時の指標になります。
下2つのランダムリードのほうが
実際の使用機会が多いので
よりユーザーの体感に直結します。
ランダムリードのうち
キューとスレッドが多い項目3は
何度やってもHDDではエラーが出たので項目4で比べます。
(遅すぎて数字が出なかったのでしょうか?)
古HDDは回転数が多い7200RPMの高速型。
新HDDは5400RPMの省電力型なのですが
新HDDが倍以上速くなっています。
シーケンシャルでも新HDDは3倍くらいの速度があります。
今のHDDは進化してるようですね。
その新HDDと比べて約26倍も速いのがSSDです。
シーケンシャルでは約1.5倍くらいしかないですが
ランダムの速さこそ、ユーザーの体感に直結する証明になります。
Write(書き込み)速度[MB/s]
項目 | 古HDD | 新HDD | SSD | RamDisk |
---|---|---|---|---|
SEQ1M Q8T1 | 60.83 | 148.92 | 188.99 | 1362.92 |
SEQ1M Q1T1 | 56.21 | 138.00 | 188.55 | 1367.30 |
RND4K Q32T16 | 2.17 | エラー | 120.39 | 171.54 |
RND4K Q1T1 | 2.20 | 2.58 | 54.06 | 172.27 |
ランダムライトでは古HDDと新HDDで
それほど差は付きませんでした。
SSDは新HDDより約21倍速いので
書き込みでも体感差は大きくなります。
DDR2のRamDiskはSATA接続の2.5インチSSDに完勝してますが
最新のNVMe接続のM.2 SSDと比べると
シーケンシャルでは負けます。
しかし、ランダムのリードとライトでは
全然勝っているので、DDR2とはいえ腐ってもRamDiskですね。